2010年01月08日

刑事コロンボ 10話「黒のエチュード」

刑事コロンボ「黒のエチュード」
Etude in Black / 1972[第2シーズン 10話]

オーケストラの指揮者を演じたジョン・カサヴェテス


オーケストラの指揮者アレックス・ベネディクト(ジョン・カサヴェテス)が愛人のピアニスト、ジェニファー・ウェルズを殺害。俳優カサヴェテスは、ピーターフォークの親友としても有名です。


完全犯罪とはほど遠い凡ミス


ジェニファーから離婚を迫られていたことが動機。ベネディクトはジェニファーの死を自殺に見せかけますが、現場で証拠品の「花」を落としてしまうという、推理作品で最低のミスを犯し、それが決め手となり逮捕されます。しかも、それを映像手法上で分かりやすく見せていて、最も重要なシーンを見逃させない工夫が施されています。おそらくこの作品、「決め手」を分かりやすく設定したことで、ドラマの側面を引き出しているのではないでしょうか。

サングラスに花が映るシーン


現場検証の最中のジェニファー宅にベネディクトが現れたとき、彼のサングラスに花が映るのは凄まじい演出です。4話「指輪の爪あと」に匹敵します(笑)花を落としたことに気づいたサイン。

一流の芸術家は色を好む?


一つ目は、芸術の世界で成功を収めているが、それに満足できず全てを失うリスクを知りつつ浮気に走るベネディクト。仕事での成功も、権力者の娘と結婚したことで得たもので、純粋な成功とは言い難い。しかも彼がイタリア系であることも興味深いです。

ベートーヴェンやブラームスが色を好んだエピソードを楽しそうに語りますが事実はそれ程とも思えず、彼は「自分が色を好んでいる」ことを暗に肯定しているようにも見えます。ベートーヴェンは確かに女性を好んだようです。ブラームスはもう少し堅物な印象。両者とも生涯独身を通していて、ベネディクトのような既婚者の浮気性とは結びつきません。

野外音楽ホール:ハリウッドボウルが舞台


二つ目は、犯人の職業がオーケストラの指揮者ということで、映像が華やかであること。そしてドラマの舞台がハリウッドボウルという美しい野外音楽ホールを中心に展開していること。このシチュエーションのパワーは大きいと思います。
→ハリウッドボウルの場所
コロンボは被害者のジェニファーを「美人で若さと才能にあふれる女性」と賞しているが、私にはそれほどは感じませんでした。

妻ジャニス役ブライス・ダナーが印象的


むしろ、妻のジャニス(ブライス・ダナー)に美しさを見ました。アメリカ人離れした容姿と気品が出ています。そして彼女が要所で見せた表情は抜群でした。

しかし、ベネディクトは愛人ジェニファーに惹かれます。それには「彼が才能を美と感じる」芸術家独特の視点があったからでしょう。妻のジャニスはそれを見抜いていました。

ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」の第4楽章


劇中でベネディクトが指揮する音楽の一つはベートーヴェン 交響曲第6番「田園」の第4楽章。この交響曲はベートーヴェンが唯一自分で「田園」と名付けた標題音楽的作品で、第4楽章は激しい雷雨・嵐の様子を表現しています。

モーツァルト「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」第4楽章


もう1曲はモーツァルトのセレナーデ「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」の第4楽章。この2曲の演奏会であればかなり「ベタ」な演奏曲目ですが、本作ではともに「最もポピュラーな楽章」ではない楽章を採用していて、興味深いです。ちなみに両曲とも「第1楽章が最も有名」。

ピアニストが活躍する曲は?何だったのか…


ピアニストのジェニファー・ウェルズがドタキャンした…コンサートの演奏曲目。ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」とモーツァルトのセレナーデ「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」はピアニスト不要の曲。では…ジェニファー・ウェルズが演奏するはずだった曲は何なのでしょう。ステージを見る限り、ピアノは準備されていないし。

コロンボ警部のピアノ演奏を馬鹿にするベネディクト


タイプライターの矛盾を発見したことはさすがコロンボだ!と感じました。(類似シーン:57話「犯罪警報」で用紙の指紋の不可解を発見した。)またこのシーンの頭でピアノを演奏する警部に対し「チョップスティックは久しぶりに見た」という主旨の台詞があって面白いです。チョップスティックとは「箸」の意味で、素人ピアニストが人差し指だけで弾く様子をさしています。

コロンボ警部の年収が判明


アレックス・ベネディクト宅での会話、コロンボ警部の年収は自身が「1万1000ドル」であると口にしています。1972年当時の1ドルを約305円としますと、約335万円。そして消費者物価指数などを加味すると…600万円弱。という感じでしょうか。同情するほどの薄給ではありません。容疑者の方々がとてもセレブですので、差を感じますが。
→コロンボ警部の年収


全編に流れる素敵な音楽


クラシック音楽を扱ったエピソードで、BGMもピアノ中心のクラシカルな曲でした。この「黒のエチュード」からスタートした「第2シーズン」。音楽監督を「ハル・ムーニー」が担当することになり、雰囲気が変わりました。私は大好きです。
→第2〜第3シーズンの作品で使われるピアノBGM

あのビートルズもコンサートを行ったハリウッドボウル


そのシーンもハリウッドボウルで撮影されていますが、このハリウッドボウルは私の大好きなビートルズ(イギリスのロックバンド)が1964年と1965年にライブコンサートをしていて、その様子は「The Beatles At The Hollywood Bowl」として当時ビートルズ唯一の公式ライブアルバムとして発表されています。(CD化はされていません)

http://beatles.fact-web.com/article/31813479.html

ポールが演奏するクラブは、ロンドンの傘でも登場。


ブログゲストさんの発見です。容疑をかけられるトランペットのポールが演奏するクラブは、「ロンドンの傘」で蝋人形が置いてあった部屋と同じ場所です。階段をみたらわかります。ロンドンのはずなのにね(笑)

監督:ニコラス・コラサント
脚本:スティーブン・ボチコ

アレックス・ベネディクト:ジョン・カサヴェテス
ジャニス:ブライス・ダナー
ジェニファー・ウエルズ:アンジャネット・カマー
フィールディング夫人:マーナ・ロイ

加筆:2015年10月11日
 
posted by ぼろんこ at 11:49 | Comment(32) | 中期作品(10話〜31話)
この記事へのコメント
私もコロンボ大好きです!

実は、先日観なおしたばかりなんです、このエピソード。
妻を演じているブライス・ダナーって、
グウィネス・パルトローのお母さんなんですね。
グウィネスに似ている美人な女優さんだな〜と
びっくりしたのですが似てて当然なわけです。
透明感があってすごく魅力的でした。
グウィネスよりも、美人ですよね。

当初のシナリオでは、
カサヴェテス演じる指揮者は、お金のために
資産家の不美人の妻をめとった、ことになっていたそうです。
ただ、実際に演じたのが、あれだけの美人さんだったので、
「どうして私なんかと結婚したの?」という台詞が
あんまり活きていないですよね。

トリック云々、という
エピソードではないですけど
好きな話のひとつです。
Posted by tsgarp at 2012年10月22日 17:56
tsgarpさん、コメントありがとうございます。

「資産家の不美人の妻」ですか(笑)なるほど。キャスト的にもう少しそれを強調したら、さらに良かったのでしょうかね?好みの問題ですが、被害者のジェニファー・ウェルズさんより妻のジャニスさんの方が美しく見えちゃいました(笑)

名、功、財、愛…など、人の欲望は多くのものを求めますが、何が最も大切なのか?よく考えるべきだ。と、考えさせられた…エピソードです。犯人アレックス・ベネディクトの「愛」は見せかけのもので、本物ではない。それを妻のジャニスは許さなかったと思います。
Posted by ぼろんこ at 2012年10月30日 11:54
はじめまして。
最近DVDシリーズを借りてきて、
ぼろんこさんのように解説してくださる方の記事を参考に
自分なりに突っ込みを入れながら楽しんでいます。
今回は、
整備工場のトイレ窓から忍び込んだらズボンが汚れそうとかシャッターに鍵はかけないのかとか、
オーブン前に転がした遺体の位置を直すのに無造作に引きずってスカートがめくれたとか、
いくら隣近所だからといって女の子が夜ひとりで現場付近をうろつくのはよくないでしょうとか、
てんこ盛りで、今ならあり得ない場面も多く面白いです。
タイプライターもビデオテープも電話も喫煙も、今ではレトロですね。

グウィネス・パルトローの生年が1972年だそうで、
静止画で改めて見たらブライス・ダナーは妊娠中みたいでした。
再度注目してみると、なるほど全身が映るときは衣装でうまくごまかしています。
女優のファッションや小道具類を確認したくてよく一時停止していますが、
製作者側にとっては当時は想定外の困った行動かもしれませんね。
Posted by はな at 2013年02月09日 17:03
はなさま、コメントありがとうございます。なるほど「妊娠中」にガッテンです。自宅でテニスをした後のシーンかな〜。少し体型に違和感を感じた気がします。それと、もの凄いカタチのサングラスをしていたのも、笑えましたが。
Posted by ぼろんこ at 2013年02月11日 21:19

名作?と言われる黒のエチュード、今見終わりました〜^^

相変わらず、美人が出ますね(笑)
ジェニスの表情、僕も素晴らしいと感じました!
アメリカ人離れした細かい機微とでも、言うのでしょうか?

あの随所の女性らしさ、女の勘とも言うべき表情はさすが俳優さんです(´ー`*)

面白かったのは、コロンボの愛犬との出会いのエピソードです(笑)始め、コロンボが注射されるのかと思ってましたが、まさか愛犬だったとは(笑)
しかも、犬が池で溺れた所を助けた・・(爆笑)
普通は逆じゃないかと思う話に、にんまりしてしまいました(ლ ^ิ౪^ิ)ლ
名前も決めてないってのと、呼んでも寝てばっかりとか、医者から覇気がないですなとか(笑)

コロンボのストーリーを見ていて、やはり犯罪は無理があるなと思いました。アリバイ作り、1つの証拠も残さないのは、不可能じゃないかなと・・

印象的だったのは、コロンボの「自殺は悲しいね〜」と、「人間は、寿命まで生きるべきだよ」
って所ですね!
本当にその通りだと思うし、まあ他殺もいけないのですが、悲しさだけが残る最悪の結末ですね。

コロンボ、あのヨレヨレのコート、おとぼけたセリフについつい騙されがちですが・・癒されもしますが♪、素晴らしい哲学と、生の素晴らしさを
知っている人なんだな〜と感じました(✧≖‿ゝ≖)

今の時代の推理ドラマも好きですけど、こういう一見地味だけど、何か大切なモノを教えてくれる、気づかせてくれる昔の作品、とても貴重だと思います。
Posted by とっしーー at 2014年04月06日 22:09
とっしーーさん、コメントありがとうございます。そうですね、今回おもしろいエピソードが結構出てきますよね!それに、私もこの「刑事コロンボ」は人生勉強のネタでもある…ということに共感します。
Posted by ぼろんこ at 2014年04月18日 19:11
初めまして、最近再放送で黒のエチュードを観てネット検索してたら、このページがヒットしました。すごい『コレクション』ですね^_^
これからもまたゆっくり読ませていただきます。
さて本編、シナリオとしては犯人の迂闊さが目に付くのですが、妻役のブライスダナーの美しさは特筆ですね〜。
夫を信じたいけれども、信じられない最後の表情は、何ともやり切れない気持ちが上手く出ているような気がします。他の方もおっしゃってますが、推理やトリックよりもドラマですね〜(^_^)
Posted by ひらりん at 2014年07月05日 06:43
ひらりんさん、こちらこそ初めまして。妻ジャニスは哀愁に満ちています。お調子者のアレックスとは対象的でした。
Posted by ぼろんこ at 2014年07月15日 22:47

ジャニスの美人振り・・やはりGOODですな〜〜♪♪

ブロンドヘアーに、整った顔立ち、性格・・たまりません!!
奥さんにしたいです(笑)


それはそうと、コロンボの愛犬バセットハウンド
って言うんですね♪
ピーターフォークの愛犬らしく、名前はドッグと言うんだとか(笑)
いつか飼いたいです(ノ∀`*)

そして、質問なのですが、この話でコロンボの年収が出てきました。
1万1千ドルと言ってましたが、1972年のアメリカドルは300円くらいらしいんですよね。
となると・・
300万いかないかくらいでしょうか??

Posted by とっしーー at 2014年10月09日 15:52
とっしーーさん>いつもコメントありがとうございます。1972年あたりの1ドルは「305円」くらいと考えますと約335万円。でも現在との貨幣価値の差を加味しますと、570万円となり、もうちょっと多くもらっても‥くらいですかね。
Posted by ぼろんこ at 2014年10月24日 11:15
「黒のエチュード」に1票追加しました。
Posted by ぼろんこ at 2014年10月24日 11:45
夫に裏切れたジャニスが一番かわいそうですよ。
Posted by なお at 2014年12月01日 20:44
殺害されたジェニファーも…。もちろん可哀想。犯人アレックスのタフさが…憎いですね。
Posted by ぼろんこ at 2014年12月14日 15:24
パイルD3のついでに観ました。
全体を通して華やかなのと悲しい結末が印象的です。
アレックスが自動車修理工場に車を出す出す場面がありますね。後で忍び込むために、トイレの窓の鍵を開けておきますが、従業員に施錠される可能性は考えていない。計画的だけれども、なにか、用心が足りない。胸に付けていた【花】もしかり。でも犯人役としては、ハンサムですよね〜。
Posted by やじろべえ at 2015年03月14日 23:23
やじろべえさん>コメントありがとうございます。犯人のアレックスは全体的に、用心深さに欠けますね(笑)被害者の電話番号を知っていることも、奥様に軽々と見破られていました。
Posted by ぼろんこ at 2015年04月30日 14:58
ピーター・フォークの自伝に、ジョン・カサヴェテスの名前はたくさん出てきます。
役者としても互いに尊敬しあう仲だったことが記され、興味深いです。

しかし、今作で一番光っていたのはブライス・ダナーだったように思います。
演技においても、その美しさにおいても。
Posted by タップおばさん at 2015年05月31日 12:49
タップおばさん>ブライス・ダナーさん、目が良いですね。
Posted by ぼろんこ at 2015年10月03日 00:14
こんばんは。
最初のNHKオンエアから数えてもう何回見たのかなあ、と思うし、DVD全集も持っているのですが、オンエアを見つけるとついまた見ちゃいます (^^;

このエピソードは逮捕の決め手が弱くて、あまり好みではないのですが、こちらを拝見しているといろいろ話題豊富ですね。今回、召使い役が「ベストキッド」のパット・モリタだと気が付き、驚きました (^^)
Posted by kito at 2015年10月11日 19:19
BSTBSの放送で久しぶりに見ました。
皆さんおっしゃるように、初めからグダグダのアレックス氏は置いといて、奥さんの美しさが際立つ回ですよね。
思うに、夫を犯人と認めることは、自分を否定すること(金と地位のための政略結婚と認める)にもつながるので、それを認めなくない葛藤も見ものだと思います。(テニス場ではかなり苛ついてますよね。)
それこそコロンボよりも早く夫を怪しんでいましたが、最後の映写シーンまでそれを認めなかった。
愛でしょうか。
Posted by 子煩悩 at 2015年10月14日 22:30
kitoさん>召使い役=パット・モリタさんですね。知っていました、加筆しますね。
 
子煩悩さん>10作目にして初めて逮捕される際に「往生際が悪い」のかな?とも感じます。
Posted by ぼろんこ at 2015年10月19日 17:32
最後の最後まで体裁を気にして反省しない往生際が極めて悪いです。
ただ証拠としては弱いですね。
花を付けたか付けなかったなどという曖昧な証拠ですよ。
ここでは、女は男のウソを見抜くという卓越した能力が
犯人にとどめを刺した。奥さんは夫の裏切りを許せなかった。
その空気の重さに負けたんだと思います。
Posted by トレモニ at 2015年11月08日 22:21
コロンボの年俸は、11,000ドルという場面があります。
黒のエチュードは、1972年放送であり、当時のドル円相場は約300円。
ということは、日本円では年俸330万円であった事が分かります。
1972年日本大卒の初任給が5万円くらいなので、
コロンボの年俸は、相当良かったということだろうか??。
にしては、刑事は安月給だというセリフは随所に出てきます。
Posted by トレモニ at 2015年11月09日 09:48
みなさんも書かれていますが、ぼくもアレックスよりむしろジャニスのほうがキーパーソンという印象を受けました。最後に証拠の映像を見せる際、アレックスだけでなくジャニスを同伴させたこともそれを象徴していると思います。彼女が証拠を認めなければ、彼は観念しなかったのではないでしょうか。
しかし、ジョン・カサヴェテス氏はいい男ですが、演じたアレックスはひどいやつですね。不倫の末に愛人を殺し、奥さんの優しさに付け込むなんて。
Posted by すぴっつ at 2015年11月16日 00:19
妻ジャニスの目力はすごいですね。
・アレックスが目の前でジェニファー宅の電話番号を言ったとき
・アレックスが「さあ笑って」と言ったあと
・最後の場面全体

ポールが副業で練習していた場所は、ロンドンの傘で蝋人形が置いてあった
場所と同じでしたね。

最後のアレックスの歪みきった顔が印象的でした。
Posted by トレモニ at 2015年11月17日 23:02
裁判では完全に言い逃れ可能ですね。まず有力な弁護士に依頼します。
たとえば、レスリーか刑事裁判では無敗の敏腕弁護士クライトン級のを。
そして、なによりアレックスは無罪だという強い意思を持つことです。
この男は、とにかく意思が弱過ぎます。
胸の花が決め手になったようですが、そんな薄っぺらい証拠など
どうにでもなります。演奏後に花は付けなかったかも分かりませんが、
事件の混乱で現場へ向かう車の中で付けたと言い直せば良いだけです。
現場に落ちていた花など誰も目撃してない訳ですから。

コロンボには、催眠術師か詐欺師の素質があるようです。
客観的に見て犯人を追い込んでもいないのに、犯人側では追い込まれた
気分になって、つい勇み足をしてしまうんです。その勇み足が逮捕の
決め手になってしまう。反省のない犯人には強い意志を持ってもらい
たいです。
Posted by トレモニ at 2015年12月21日 04:17
いつも本編を見た後訪問しています。

ひとつ気になったのですが・・
カット部分と思われるシーンの吹き替えが石田さんに代わってるのは良くありますがワンシーンのやり取り中に吹き替えが変わるのはどうしてでしょうか?

Posted by たき at 2016年01月14日 03:14
 BS-TBSで2回目の放送がありました。
 ベートーヴェンとブラームスを例に挙げるとは。どちらも独身で生涯を終えたとはいえ、ブラームスは師匠の奥さん(クララ・シューマン)を崇拝し、その奥さんの末の子供は精神を病んだ実の夫ではなくブラームスとの間の子供だと言われ続けています。想いが公になっており恋文も残っているベートーヴェンと対比すると…??

 たきさん。

 やり取り中の声変わりは、当話の場合昭和58年日本テレビで放映された際にはカットされ小池朝雄さんが喋らなかった箇所を、世紀末のDVD発売に合わせ銀河万丈さんの代役で穴埋めしたという事です。小池さんは昭和60年に亡くなっているので穴埋めは不可能。二代目の石田太郎さんも故人です。今頃あっちでピーター・フォークと何か語りあっているでしょうか。額田さんの上品な通訳で。

 小池さん、銀河さん、石田さんの声の違いが聞き分けられるようになると面白いですよ!ご本人の声をどれだけ変えてコロンボに合わせているか、アニメ作品で
 敢えて言おう!カスであると!
 と演説し
 199X年…
 と震えさせてくれた銀河さんが非常に“小池調”の再現に努めておられるのが判ります。犯人暦2回(笑)の野沢那智さんが山田康雄さんの没後クリント・イーストウッドの吹き替えに呼ばれた時にも山田さんに似せて欲しいとディレクターに頼まれたそうですが、持って生まれた声を他人に似せながらお芝居をやるというのはいかにも居心地が悪そうで、その不自然さを減らそう無くそうという創意工夫は、なかなかに感動的です。
 ちなみに三人揃って受け持った俳優さんと役柄は、コロンボの他にはジーン・ハックマン演じるレックス・ルーサー(『スーパーマン』I,II)がありますね。
Posted by ふきかえふぁん at 2016年01月14日 04:38
アレックスが自動車修理工場のトイレから忍び込む場面。壁が揺れていたり、天井がないのが見えてしまっていたりして、セットであることがまるわかり・・・。

犯人役のジョン・カサヴェテスは映画『ローズマリーの赤ちゃん』に出演しているが、同映画でアカデミー助演女優賞を受賞したルース・ゴードンも41話「死者のメッセージ」で犯人役を演じている。『ローズマリーの赤ちゃん』ではコロンボの犯人役が共演していたことになる。
Posted by ター坊 at 2016年01月14日 14:40
初めてお邪魔します。BSでの放送に合わせて録画したものを暇を見つけては楽しんでいます。このサイトは、結末を覚えているものは予習、おぼろげなのは復習で欠かさず拝見させていただいています。いつかコメントを書かせていただきたいなと思っていましたが、ブライス・ダナーが御綺麗だったので、このエピソードから。
一番好きな作品は「権力の墓穴」ですが・・。
ぼろんこ様のデータはもちろん、コメントを寄せている皆様の洞察や知識も凄く参考になりますね。
私も、グウィネス・パルトローに似てると思いましたし、テニスのシーンで意外にスタイルが良くないと思っていたら妊娠中との事で、またビックリ。本当にコロンボを何倍も楽しめるサイトですね。ちょっと長くなりましたが、今後も少しづつコメントを残したいと思います。
宜しくお願いします。

蛇足ですが、殺されたジェニファー・ウェルズ、別の作品でトレーシーローズが出てきたり、判る人には判る筋の女優さんの名前が出てくるのは偶然でしょうか?翻訳者の遊び心?



Posted by ねこ at 2016年01月24日 17:29
ター坊さん>自動車修理工場のトイレ、今度注視します!
 
ねこさん>コメントありがとうございます。「ブライス・ダナー」さん、人気が高いですね。「ジェニファー・ウェルズ」は知りませんでした!勉強になります(笑)

本作品に1票
権力の墓穴に1票
加えておきます。


Posted by ぼろんこ at 2016年01月25日 13:51
 ぼろんこさん初めまして。蓑笠亭主人鋤谷九郎(さりゅうていしゅじん すきやくろう)と申します。「刑事コロンボ」の素敵なブログ、楽しく拝読させていただいております。私もコロンボファンです。しかも、少し前にヤフオクで出品されていましたデアゴスティーニの新旧シリーズ全69巻+2巻を落札し、天にも昇る気分の今日この頃です。それにしても、「刑事コロンボ」は新旧共に面白いですね。(新シリーズには毀誉褒貶があるようですが、個人的には気に入っています。)
 わたしは、高校で英語を教えるという職業柄、英語音声、英語字幕で鑑賞し、乏しい英語力を何とかしようとしています。それゆえ、このDVDシリーズは、趣味と実益を満たしてくれる「宝物」です。
 そんな鑑賞をしていて気づいたことが。額賀子氏の翻訳には、誤訳が散見されるのです。
 この「黒のエチュード」で、コロンボの相棒となる「ドッグ」が初登場すると思うのですが、吹き替え版では「池でおぼれていた」と言っています。しかしこれは完全な誤訳です。オリジナルでは「"pound"で見つけた」となっているのです。"pound"とは、野良犬や、迷い犬の収容所のことで、決して池ではないのです。どうしてこのような訳にしてしまったのか理解に苦しみます。(やっしーさんが感じられたように、爆笑を誘おうとしたのでしょうか…?)
 また、「美食の報酬」では、オズ氏がコロンボに向かって「刑事というと、警視庁の方ですか」なんて間抜けなことを言っていますが、これは「警部補」と「中尉」の意味を持つ“lieutenant"をうまく訳しきれなかったからにほかなりません。
 額賀氏は「うちのカミさん」というヒットを飛ばした翻訳家だけに、これらの誤訳は惜しいですね。
Posted by 蓑笠亭主人鋤谷九郎 at 2016年06月03日 20:20
蓑笠亭主人鋤谷九郎さん、興味深いコメントをありがとうございました。勉強になります!
Posted by ぼろんこ at 2017年10月12日 17:51
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I think that you can understand. I appreciate your self-control.

筆者ぼろんこが1970年代にNHKの総合テレビで刑事コロンボに出会った頃は小学生でした。それから30数年後の2009年にNHK BSで再会した時、その素晴らしさにあらためて感銘し、自分なりの解釈をブログに書きためるようになったのでした。